背景考察「マダツボミの塔」
いつもと趣向の異なる、旧裏面ポケモンカードの背景ストーリーに焦点を当てた記事です。
皆さん、マダツボミの塔のテキストを読んで、不思議に思った経験はないでしょうか。なぜこのカードは無色タイプが与えるダメージを30減らす効果なのか、と。
一見、原作の設定とは無関係にも見えますが、僕が考えた仮説をここで提示させてください。
旧裏において、特定のタイプからのダメージを軽減と聞き、最初に連想するのはやはり抵抗力。
鋼タイプに対する毒タイプ、悪タイプに対するエスパータイプ、地面タイプに対する電気タイプ、といったように、原作の相性による0ダメージがカードの抵抗力に反映されています。
ならば無色、つまりノーマルタイプの技を無効化するポケモンが、マダツボミの塔には絡んでいるのではないかと僕は考えました。
疑わしいのはゴーストタイプを持ち、マダツボミの塔に生息するポケモン……
ゴースがよく出現する場所だからノーマルタイプの攻撃は通りにくい、という原作のストーリーが隠されているのではないでしょうか?
しかし、
・原作でゴースは夜しか出ないのにマダツボミの塔のイラストは日中である。
・ゴーストタイプのポケモンが出現する場所としては、ポケモンタワーの方がふさわしい。
といったことが気になります。他にも反論があれば、ぜひこのサイトのコメントやTwitterで教えてください。
デッキ紹介「どくどくしばり」
デッキ紹介「のろいサンダー」
真面目に製作した化石の秘密のサンダーを活用するデッキの試作品を解説していきます。
手始めにスペックを確認しましょう。技はバトル場に確定で40点、相手がフル展開していれば、控えに合計期待値50点、自身に期待値25点のダメージを与えます。ディフェンダーかきのみを1枚装備すれば反動はあまり気になりません。HPは種ポケモンでありながら80もあり、弱点がないのも頼もしい点です。
一方で、相手がベンチにポケモンをあまり出さなければ、そもそもダメージを飛ばせないこともままあるのが問題です。さらに、ひかるライチュウやわるいライチュウ&GR団のミュウツーといった上位互換気味のポケモンが存在するのがネックになっています。ベンチの制圧力はサンダーの方が低く、専用構築にするとどうしてもそれらのデッキの劣化になってしまうのです。
したがって、主役を張り、サンダーストームで相手のポケモンを殲滅するのではなく、デッキスペースを取らない種のサブアタッカーとして投入し、状況を選んで出陣してベンチを軽く荒らしバトル場に出たときの確定数をずらしたり、他の狙撃手段と合わせてHPの低いポケモンを倒したりする仕事を任せます。
デッキレシピ
R団のサンダー1
サンダー(化石)1
ゲンガー(化石)1
ゴースト(化石)1
ゴースト(脱法)1
ゴース(化石)2
バリヤード(ジャングル)1
マチスのエレブー(プロモ)2
エレブー(1弾)1
ウツギ博士4
クルミ4
マサキ3
ナツメの眼1
ポケモン交換おじさん2
礼儀作法1
夜の廃品回収2
ポケモンいれかえ2
突風2
R団の爆発ジム1
きのみ4
いいきずぐすり2
雷エネルギー10
超エネルギー3
対応レギュレーション 杉並殿堂2021
各カード解説
メインアタッカーは、ディフェンダーときのみを化石サンダーと共有でき、カードパワーも申し分ないR団のサンダーにしました。プラズマによってエネルギーを加速しながら殴れるので、ベンチの化石サンダーにエネルギーをスムーズに貼っていくことができます。サンダーストームに足りないバトル場への打点はエレクトロバーンで補えます。
のろいは、サンダーストームおよびR団の爆発ジムで雑に載ったダメカンを有効利用するツールになります。具体的には、バトル場にダメカンを移せばエレクトロバーンやサンダーストームの反動を増やさないプラスパワーとして運用でき、控えに移せば残りHPを減らしてサンダーストームの圏内に入れることができます。化石サンダーが退場した後は、コイントスなしで追撃し、サイドを引く手立てとして活躍します。似た機能をもつわるいクロバットと退化スプレーHYPERよりも枠の消費が少なく、大量の回復カードと同居できるのが強みです。
サンダーを一撃で倒す高火力のポケモンへの解答。サンダーストーム、R団の爆発ジム、のろいで前もってダメカンを置いてからヨガのポーズを撃つとより早く相手を倒せます。天敵ベトベトン、スリープも突風で呼び出してワンパンしやすいのでこのデッキではそこまで苦になりません。
試験枠。たいでんでエネルギーを充填した後、デンキとばしでサンダーを育てながら殴ります。序盤ならすぐにはきぜつしないでしょう。
バトル場でR団のサンダーがプラズマを撃つのとは異なり、メインアタッカーが受けるダメージを肩代わりしてくれるのが特長です。退避に関してはポケモンいれかえか相手のダメージ技に依存しています。
超エネルギーが極端に少ないので特殊能力持ちのこちらも抜擢。ゲンガーに進化するために採用しているものの、にげるコストが0であり、一時的な壁役になってサンダーにエネルギーを貼るターンをつくることもできます。
延命手段その1。自傷と相手からのダメージで2回発動します。1ターンに2枚以上貼るのは消せる反動ダメージが減りがちなのでおすすめできません。
延命手段その2。ディフェンダーかこのカードのどちらか1枚を装備してエレクトロバーンやサンダーストームを撃つのが重要です。発動するのは自分の技の反動を受けた後なので、残りHPが少ない状態で貼るときぜつして無駄になる恐れも。バリヤードを回復させるのにも適しています。
延命手段その3。20点の回復だけでは心許ないので。やはり主な対象はR団のサンダーないし化石サンダーです。
サンダーストームの前に設置して相手の控えのHPを削るためのスタジアム。自軍への被害はきのみなどで埋め合わせます。
プラズマやデンキとばしを使う都合上、雷エネルギーを減らし過ぎるのはためらわれます。超エネルギーはR団のサンダーのエレクトロバーンによる反動を減らすカードになります。
使用感など
ベンチが埋まっているときにサンダーストームを連打し、表を何度も出して場をボロボロにすると爽快です。これとエレクトロバーンを撃つ回数をいかに稼げるかが勝敗を大きく左右する要素だと思います。
マチスのエレブーは好感触なのですが、煮詰めると他のカードに押しのけられるかもしれません。残すとしても、エネルギーやトレーナーの配分はまだ検討を要するでしょう。
今回紹介したデッキは自分だけで作ったのではなく、なふださん、うっどさん、708さんからSkype対戦後に助言をもらい、構築に反映させています。ありがとうございました。
第3回パソコン通信杯レポート
2020年9月19日に開催された新殿堂レギュレーションのオンライン大会に参加したので、そのレポートを書きます。多少の記憶違いはご容赦ください。
使用デッキ ゲンガー&スーパーポケモン回収
今回は予選と本戦でデッキを変更できましたが、約1年間手を替え品を替え研究してきた通信進化ゲンガーで成果を出すため、同じものを使いました。
予選1回戦
ユニークなデッキを色々と創作している方です。個人的に気になっていたので当たってラッキーでした。こちらが先手でコダックロックから始めますが、草エネルギーが相手の手札にありドガース(イントロ)のどくガスで毒状態に。オーキドでトラッシュする前にスーパーポケモン回収を使ってコダックを回収し、超エネルギーをナツメのケーシィに貼り替えてエネループを撃ちます。このターンでロックによる勝ち筋を捨て、残りのスーパーポケモン回収の対象をゴーストに決定。返しで相手はドガースを展開し、わるいマタドガスに進化させみんなでばくはつ。こちらも負けじと別のアタッカーで反撃してわるいマタドガスを落とします。
その後ぎゃくしめい、突風で超弱点を突いてドガースを狙い撃ちすると、ペースをつかめてきました。どうやら相手は博士に触れないようで、ドローの直後に「からい」と言っていました。「しょっぱい」の上位表現と推測されます。マチスの交渉という珍しいカードが飛び出したときは、サイド差で有利だったので即オーケー。終盤にハガネールも登場しましたが、無視して化石ゲンガーののろいとナイトヘッドで控えのピチューを倒して終了。サイドは6-2でした。
予選2回戦
vsユミルテミルさん 超グドラベトンLO
この方もマイナーなカードを使いこなし、数々の実績を残しています。試合は、再び先手になりコダックのずつうを宣言するも、相手もゴースでこわがらせる。盤面がしばらく膠着します。こちらがゴーストのポルターガイストでゴースをきぜつさせてから、ゲームが動き始めました。タッツーがいたことから、スーパーポケモン回収ではナツメのユンゲラーを使い回すことを決めます。
相手は超弱点のベトベターを切ってオーキドを使用し、タッツーをシードラに進化。こちらはミュウツーにエネルギーを貼っていきます。次のターンにはキングドラが出てりゅうのいでんしからだくりゅう。それ対してナツメのユンゲラーのライフダウンで応戦し、表を出します。このダメージはポケモンセンターで流され、今度はあわでまひを狙われます。幸い裏でベンチに逃げ延びました。
たねポケモンを一旦バトル場に置き、みがわりになってもらってから、ポケモンぎゃくしめいでタッツーを呼び、ミュウツーのちょうねんりきできぜつさせます。相手のベンチにゴーストがいたので、あらかじめ自分の手札を4枚にして、ナツメの眼込みでもポルターガイストによるワンパンが起きないようにしていました。しかし相手はまさかのにせオーキド使用。これが切れ味の鋭い一手で、手札を増やされた後のポルターガイストによってミュウツーが100ダメージを受け、力尽きてしまいます。見越していたゲームプランが崩れて焦りました。
それでも、また出てきたキングドラに2度目のライフダウンを試み、成功してきぜつさせ、相手の攻めをしのぎながらエクストラターンに持ち込みます。最後はゴーストのナイトメアで相手のアタッカーをこんらんさせ、攻撃を封じてサイド3-2の勝利となりました。スーパーポケモン回収は3回全て裏でしたが、ライフダウンが2連表で助かりました。
予選3回戦
vsねねしさん タケキュウ1エネビート
主に任天堂のゲームの実況動画を配信しているそうです。有名なので自分はもともと名前を知っていました。
相手の場にヤミカラスとタケシのロコン、こちらの場にナツメのケーシィが出て試合開始。相手が先攻でヤミカラスのくろいまなざしを放ちナツメのケーシィが縛られます。さらに悪エネルギー×2のだましうちで倒され、後続のナツメのユンゲラーもライフダウンに2回失敗してきぜつ。ドローを繰り返しようやく抵抗力低下ジムを引き当ててから、ゴーストのポルターガイストでヤミカラスを始末します。
攻撃を受けた後、化石ゲンガーに進化させナイトヘッド。相手はお返しとばかりにタケシのキュウコンでわるいバクフーンに化け、炎エネルギーを3枚捨ててファイヤーラッシュ。80ダメージでゲンガーがワンパンされてしまいます。生き残ればスーパーポケモン回収で全快できたのですが、これは非常に痛い。諦めずライフダウンで反撃を試みて、2回失敗。わるいバクフーンのつめできりさく、スピアーのさんばいどくをはさんで再び化石ゲンガーを立てます。
ここでスーパーポケモン回収の使用ミスがあり、手負いのままベンチに引っ込んでピチューのパチパチで自傷を受け、キングドラのほのおのわによる追撃でHPが0になり、サイド2-6で敗北。ミスがなくてもかなりの劣勢でした。ヤミカラスのだましうち、わるいバクフーンのファイヤーラッシュ、2回使われたポケモンセンターが辛かった。地味にミュウツーのサイド落ちも。
これにて予選終了。決勝トーナメントに進めるのは12人中4人です。蓋を開けてみると、予選で3勝したねねしさん、2勝のユミルテミルさん、カカロットの息子さんに加えて、僕もまぎれこんでいました。
インターバルを経て決勝トーナメント開始。主催のすどうっどさんが画面に4枚のカードを伏せて写し、前述の4人が順にめくるカードを指し示し、同名カードだった人同士でマッチングします。最初にねねしさんが選んだのはパソコン通信。次に僕がその隣のカードを選びました。表は......
パソコン通信!負けた相手とまた当たってしまいました。観戦者も交えて、決勝トーナメントが始まります。
本戦1回戦(準決勝)
vsねねしさん タケキュウ1エネビート
大枠は予選と同じデッキのようです。今度はライフダウンを過信せず、スーパーポケモン回収でゴーストを再利用してばけるを解除するプランで臨みます。再度ねねしさんが先手。トゲピー(サザン)とナツメのケーシィが対峙し、いきなり悪エネルギーを貼っておおごえでなく。こんらんと20ダメージを喰らいます。こちらはにげるチャレンジに成功し壁役に入れ替えました。
続いてタケシのキュウコンがわるいバクフーンに化け、つめできりさくを撃った後は、ドローを繰り返して2枚目の超エネルギーを引き、想定どおりゴーストのナイトメアで状態異常にして化けの皮を剥がします。ベンチに逃げられて別のポケモンが出てきますが、抵抗力低下ジムを設置し、化石ゲンガーを重ねて突風、のろい、ナイトヘッドでトゲピーを除去。
対して相手はもう一度わるいバクフーンに化けてファイヤーラッシュ。トラッシュするエネルギーは3枚。運命のコイントスは裏、表、裏。一命を取り留めたゲンガーはスーパーポケモン回収で手札に帰還します。美味しい。代わりに出したナツメのユンゲラーでライフダウンするもやはり失敗。ダメージを受けて引っ込み、ブビィを続投してモクモクで解除。
逃げたタケシのキュウコンめがけてピチューのパチパチを2回当てますが、ポケモンセンターでリセット。さらにわるいポリゴン2のじくうへんかんで抵抗力低下ジムが割られ、突風で化石ゲンガーを引きずり出された上でヤミカラスのくろいまなざしを受けます。もうヤミカラスを駆除するのは難しいと判断し、のろいでタケシのキュウコンにダメカンを移動してパス。だましうちで控えを狩られた後、ぎゃくしめいを使用しタケシのロコンをバトル場に持ってきてミュウツーのちょうねんりき。相手はタケシのキュウコンをキングドラにしてほのおのわで狙い撃ちしてきます。ここでエクストラターンに突入。こちらはちょうねんりきでターンエンド。相手も策を探すものの有効打はなかったようで、投了で勝つことができました。サイドは4-2でした。2戦目なので対抗手段を掴んでいたことと、ファイヤーラッシュをゲンガーが持ち堪えたのが大きかった気がします。
本戦2回戦(決勝)
vsユミルテミルさん 超グドラベトンLO
ここでも互いに同じデッキを続投。こちらが先手で場はブビィとゴース。相手はエイパムと化石タッツー。えんまくでまひにされると厄介ですが、超エネルギー入りなので、水エネルギーの枚数は少ないと予想して、トレーナーロックのプランを選択します。
連続ナツメの眼からコダックを素引きしてベンチに出し、ウツギで得た超エネルギーを貼って賭けのずつう。運良く水エネルギーを引かれないターンが続きます。その隙にミュウツーにエネルギーを装填し、ゴースをゴーストに。抵抗力低下ジムも設置します。相手はタッツーをシードラに進化。そして4ターン目に通信進化ゲンガーが登場します。やみのちからの判定では渾身の表を出し、シードラをバウンス。3枚目のエネルギーがついたミュウツーがちょうねんりきの40ダメージでエイパムをぴったりきぜつさせると、相手の場がカラになり勝利。サイドは1-0でした。決勝戦なのに、5分ぐらいで終わってしまいました。このような勝ち方ができるのも、やみのちからならではの強みです。おかげでなんとか優勝。2位はユミルテミルさん、3位はねねしさん、4位はカカロットの息子さんでした。
準決勝までは交換おじさんで山札に送り返すだけだった主役が、最後に活躍してくれて良かったと思います。他のデッキと相対していたら本来の戦い方ができたかもしれませんが、やみのちからが効かない相手にも、通信進化ゲンガーとシナジーのあるスーパーポケモン回収やナツメのユンゲラーを活用すれば渡り合えることを実感できたので、満足しています。
あと、決勝トーナメントではカードGBのBGMが流れていましたが、全く知らない曲だったので調べてみようと思います。
END
デッキ紹介「ゲンガー&スーパーポケモン回収」
通信進化ゲンガーをメインに据えたデッキの一案です。このカードに関しては、やみのちからを複数回成功させて相手のポケモンを減らし、最後の1体をきぜつさせて場をカラッポにする戦法が周知されていますが、僕は1ゲーム中に1回の発動で事足りる、運の比重の少ない使用法を模索しました。
デッキレシピ
ゲンガー (プロモ)1
ゲンガー(化石)1
ゴースト(脱法)2
ゴースト(おんねん)1
ゴース(化石)3
ナツメのユンゲラー2
ナツメのケーシィ(エネループ)3
コダック(ずつう)1
ミュウツー(ちょうねんりき)1
ピチュー(パチパチ)1
ブビィ(モクモク)1
ウツギ博士4
クルミ4
マサキ3
ナツメの眼2
ポケモン交換おじさん4
夜の廃品回収2
抵抗力低下ジム3
スーパーポケモン回収4
突風1
ポケモンぎゃくしめい1
超エネルギー10
対応レギュレーション 新殿堂
各カード解説
このデッキでは、やみのちからの使い方を主に2つ想定しています。 1つ目は、基本的に先手でかつ相手の場にベイビィや1エネねむり、まひ、こんらん技持ちがいないときに限ります。最序盤からコダックのずつうでトレーナーロックを仕掛け、ベンチの展開を封じた上で、1体のバウンスとポルターガイストもしくはちょうねんりきで終わらせるというものです。大体、5戦中1戦ぐらいはこれで勝てます。相手の出方次第では中盤、終盤にもやみのちからとダメージ技を連携し、場をカラにする勝利を狙える可能性があります。
2つ目は、後手か上記の条件を満たさない先手の場合に、エネルギーを沢山貼られたポケモンを戻し、自分のポケモンが受けるダメージを減らすことで、強力な技を放つ回数を稼いでサイドレースを優位に運ぶ方法です。端的に言えばテンポアドバンテージを得る作戦になります。もっぱらライフダウンやちょうねんりきで圧をかけていきます。
進化前の方が技は優秀なので、エクストラウィンを目指すとき以外は急いで場に出さずにゴーストのままで何度か攻撃する方が良いと思います。やみのちからの効果が低い盤面ではゲンガーに頼らない択も有力になります。
ゲンガーにメインを任せるなら、特殊能力の発動回数を増やすため、場から手札に戻すカードを入れるのが賢明です。今回は豊富な候補の中から、役割が多く、やみのちからに頼らない対戦においても腐りにくいスーパーポケモン回収に決めました。
コイントスとはいえ、全回復、入れ替え、特殊能力の再利用、エネルギー張り替えができるのは強力です。2枚入れて表を1 回出せば、いいきずぐすりとポケモンいれかえを1枚ずつ採用したときよりも大きなリターンが得られます。スペックの高さを鑑みて、スーパーポケモン回収が軸のデッキがあっても良いのでは?と思い、その潜在能力を引き出せるように特化した戦い方を考えました。
構築の面では、1 エネルギーで撃てる優秀な技を持つポケモンを複数採用し、戻したターンに即出して攻撃しやすくし、かつポケモンの技コストの色を統一してエネルギーを共有できるようにしました。さらに、要所で試行回数を稼ぐために4枚投入しました。
プレイングの面では、回収する対象とタイミングを見極める必要があります。対象の候補は主にコダック、通信進化ゲンガー、ゴースト、ナツメのユンゲラーのいずれかです。
序盤のずつうがはまっていて、相手からのダメージが1ターンにつき10や20なら、コダックを回復してロックを維持します。勝てそうならゲンガーを戻してやみのちからを連打するのも効果的です。ずつうにこだわらず真っ当に戦うときも、エネルギーが溜まったポケモン、エネエネを装備したポケモンがいるならゲンガーを選びます。進化前が優秀な1エネ技を持っているので流れを止めずに攻めることができます。
ナイトメアが効く超弱点入りのデッキ、ポルターガイストが効く大量の手札を抱え込むデッキにはゴーストを使い回します。省エネ高耐久のデッキであれば、ナツメのユンゲラーでしつこくライフダウンに挑戦します。このように相手のデッキに刺さるポケモンを集中的にプレイするのがベストです。
(アプリで綺麗な矢印を描くのは難しい)
タイミングは気絶しない範囲で極力ダメージを溜めることを念頭に置いて判断します。そのためには相手のデッキタイプや戦況を踏まえて計算しなければなりません。どうせダメージはチャラになるので、一旦サンドバッグにして控えを育成してから使うのもありです。ただし、1つ目のプランを選択した上でゲンガーを戻すときや、こちらのポケモンをワンパンするほどの高火力アタッカーと対峙したときは度外視します。
進化ポケモンを戻す場合は、スムーズに立て直すために、 進化前を事前に追加で出しておくのが理想です。
バトル場のポケモンを選択するなら、入れ替え先か逃げる0をあらかじめベンチに出さないと逃げるコストが余計にかかります。僕は実戦で失敗しました。
1ターン目にポケモン交換おじさんで呼び込む対象。入っている種ポケモンの逃げるコストはミュウツー以外全て0なので、ほぼほぼ最速ロックが可能です。ずつうを宣言するのは原則序盤だけで、中盤からは他のアタッカーのダメージ技を優先します。
ポルターガイストはずつうからつなげるのが鉄板。ナツメの眼があれば、相手の手札のトレーナー比率を変え、ダメージ計算をずらすことができます。やみのちからでポケモンのどうぐやディフェンダーなどを戻して火力を上げる手も。
余談ですが、この技が1エネルギーで許されているのは、当時推奨されていたトレーナーカードが極端に少ない配分を踏まえて作られたからでしょうか?トレーナーがふんだんに入った現代ではバランス崩壊気味です。
超抵抗を含めた高耐久のポケモンに一矢報いるための手段。やみのちからと併用して、相手のポケモンを処理できる確率を上げます。過信は禁物。
ライフダウンでHPが10になった相手をのろいでしとめます。ベイビィやバリヤードにも有効です。スーパーポケモン回収で出し直せば1ターンにダメカンを2個動かせます。ゲンガー(プロモ)と同様、進化させずにゴーストのまま戦った方が優勢になる場面もあります。
このデッキの中で、おんねんは確定で出せる最大の火力です。鋼などの耐久力が高い相手と戦うときはこのゴーストを場に残しておくべきです。
大抵の種ポケモンを一撃で倒す50ダメージの技持ち。序盤にサーチして控えでエネルギーを貼っていきます。
攻撃力の低さを補うカード。のろいで動かすダメカンを生成します。技を撃つのはゲンガーを出す前か戻した後です。
対ベトベトン要員。ライフダウン後の超抵抗ポケモンに最後の10ダメージを与える仕事もあります。
維持しやすいように3枚入れました。このデッキは、バトル場でゲンガーラインに技を撃たせてからスーパーポケモン回収で回復する動きが前提になっているので、抵抗力で攻めあぐねるのはいただけません。
ミュウツーのちょうねんりきなどで控えを叩きます。やみのちから成功後にバトル場に出されたベイビィを避け、テンポアドバンテージを得るというコンセプトを遂行する手助けもします。
相手のデッキに刺さるポケモンを集中的にプレイするのがベストです(コピペ)。ピチューのパチパチ連射も視野に入ります。
コダックのずつうスタート、ちょうねんりきやナイトヘッドのコストの支払いを安定して行うために10枚程度は必要です。足りないときはスーパーポケモン回収を経由して場から調達できます。
欠点
今の形はカードの持ち味を生かしつつ、幅広いデッキと良い勝負ができると思っています。しかし、少ないエネルギーで大ダメージを出すナツメのゴーストのデッキ、ヤミカラスロックに重きを置いたデッキ、トレーナーが少なく錯乱ジムでスーパーポケモン回収が妨害されるエンテイ軸のデッキなど、いくつか苦手な相手は存在します。構築やプレイングでこれらの弱点をカバーすることが今後の課題です。
2020年12月追記
ナツメのケーシィ×1、ポケモンぎゃくしめい×1、抵抗力低下ジム×1→わるいゴルダック×1、コダック(ずつう)×1、マダツボミの塔×1
超抵抗と高火力炎への対策。
リサイクル使用方法まとめ
旧裏界のワイルドカードについて書きます。
カードの種類を問わずサルベージできる希少な効果を持っています。愛用者も多く、とられる対象も多種多様ですが、ここでは代表的なものを列挙してみます。
・殿堂ランクトレーナー
該当するデッキは突風ならホウオウベトンやRサンダー、ぎゃくしめいなら杉並殿堂のわるいクロバットなど。決定力を底上げすることが可能です。
キングドラやエリカのウツボットなどのデッキが思い浮かびます。高打点のアタッカーを迎撃したり、エネルギーを枯らせて詰みにもっていったりといった活躍をします。
わるいゲンガーや種ポケモンメインのデッキなどで回収されるでしょうか。このスタジアムをセットした状態ではリサイクルは極端に使いにくいカードになってしまいます。
新殿堂では規制されていませんが、杉並殿堂と高槻殿堂では☆つきです。にせオーキドとのコンボでLOを狙うパーツであり、ドンファンや鋼ラッキーなどで使い回されます。 コイン判定があり、試行回数を稼がなければならないからです。
・通常トレーナー
あらゆるデッキにおいて回収候補になります。これらのドローソースを使い回せることを踏まえ、マサキの枠をリサイクルにあてる、という考えもあります。
・特殊エネルギー
鋼ラッキーなどで。リムーブ効果に耐性がつきます。
ニューラ、バンギラスをメインとするデッキなど。レインボーエネルギーなら少ない枠で代用可能です。メリットとデメリットを天秤にかけて選びます。
・欠点
トラッシュに強力なカードが落ちていない状態で手札に抱えてしまうと、割に合わない動きしかできなくなることが欠点です。
リサイクルは戻したいカードの重要性に比例して2〜4枚が採用されます。特に4投するデッキには、手札を山札に戻すカードや、回収する意義の大きいカードを引けるカードをやや多めに入れておくと良いかもしれません。
上手く活用できると対戦がより楽しくなると思います。 記事としてはここまでです。読んでいただきありがとうございました。
高槻方面旧裏Skype対戦会レポート
2020年4月18日に駿河屋大会の代わりとして行われた、旧裏イベントの体験談です。
使ったデッキ わるいカイリキー&ヨルノズク
解説
つまみだすを連打して相手のポケモンを減らし、最後の1体はダメージ技できぜつさせて場をカラにすることを目標にします。
ヨルノズクで序盤からみやぶるを続け4エネルギーを貼る時期を稼ぎます。つまみだすを撃ち始めてからは相手の山札のポケモンとエネルギーの枚数が増え 、戻したドローソースを引く確率が下がるというシナジーがあります。
すどうっどさんいわく、あさりのみそしるさんも同じようなデッキを作っていたそうで、勝手にシンパシーを感じています。
バトル場に相手はビリリダマ、こちらはくいしんぼカビゴンでスタート。先攻は相手。ベンチにヨーギラスを出し、エネルギーを貼ってターンエンド。こちらはベンチにホーホーとワンリキーを出し、闘弱点のくいしんぼカビゴンを見捨ててワンリキーにエネルギーを貼り、番を返します。あちらはサナギラスに進化させてロケットずつき。対するこちらはヨルノズクに進化させ、みやぶるでコイン裏。ワンリキーにエネルギーを貼って終了。
3ターン目にバンギラスが登場。エネエネを装着しなぎたおすで暴れ始めます。こちらはベンチ3体に対して、相手のベンチは0。一方的にダメカンをばらまかれ続け、敗北。もしわるいカイリキーが間に合ったとしても、つまみだすで排除できない状況でした。
2回戦 vsすどうっどさん 錯乱Wゲンガー
バトル場にこちらはホーホー、あちらはゴースを置き、こちらの先攻でスタート。超弱点のわるいカイリキーラインは出さず、超抵抗のたねポケモンで戦うと決定。ヨルノズクのみやぶるで足を引っ張りつつ、くいしんぼカビゴンとひかるバンギラスを育てます。
あちらはわるいゲンガーのひきずりこむで複数のヨルノズクに次々とダメージを与えて眠らせ、きぜつしそうになったらゲンガーののろいでバンギラスへダメカンを移してまたひきずりこむ。おかげでこちらはまともに技を撃てません。序盤オーキドでポケモンいれかえを捨ててしまったのが響いています。ヨルノズクが一掃されてからもバンギラスがふかいねむりからほとんど目覚めず、なんとかマウンテンクラッシュでわるいゲンガーを1体倒しても後続を出され、みやぶるで増やしたせいで山札切れも狙えず、サイドを引き切られて負け。
3回戦 vsだいこんおろしさん わるいバンギラス&マルマイン
バトル場に相手はヨーギラス、こちらはひかるバンギラス。先攻は相手。ベンチにビリリダマを出されて、またなぎたおされると思っていたら、2ターン目に育てや経由でわるいバンギラスが降臨。エネエネでぶんなげるを宣言し、ひかるバンギラスとワンリキーが狙われます。
こちらはR団のアジトを設置し、わるいゴーリキーに進化。オーキド、マサキ、クルミと続けおうごんのみを探しにいくものの引けず。ぶんなげる連打の後ひかるバンギラス、わるいゴーリキーが同時に落ちます。めげずに闘抵抗のヨルノズクにエネルギーを貼ってつばさでうつを狙いますが、相手のバリヤードのニュートラルダメージを忘れていて2発できぜつ。くいしんぼカビゴンにバトル場を任せるとやまくだきでコイン3表60ダメージ、こちらの山札3枚トラッシュ。強い。そのまま押し切られて負け。
結果 0勝3敗で最下位
感想
序盤にエネルギー加速されて高打点で殴られると厳しいという印象です。先攻ならある程度みやぶるでカバーできますが、後攻ではそうもいきません。超抵抗枠を省エネアタッカーのピクシーやニューラにする手も考えられます。ドローソースも要検討。
ただやはりわるいカイリキーはメインを担うには必要な枠のわりにスペックが足りず、やさしいカイリキーやタケシのキュウコンを使用するデッキにピン挿しするぐらいが無難なのではないかという気もしています。独特の動きが楽しいので今後も研究は続けるつもりですが。
To be continued